「車にしてもバイクにしてもなんで吹かすんや…!」とお思いも方も多いと思います。
今回はその確信に迫っていきましょう。
車とかバイクを吹かす人がいる
まず最初に、「それって勘違いじゃないの?」ということに対し、軽く反論しておきます。
車やバイクのエンジンを吹かす人は実際にいらっしゃいます。事実、「車 バイク なぜ吹かす」などで検索される方が後を断ちません。
そして、あなたがこの記事に辿り着いたこともまた、上記の事実を補強するでしょう。
なんで吹かすの??
なんで吹かすの?の回答としましては、「様々な状況があるため一概には答えられない」という最悪な答えになります。
今回の記事の目的は、その理由を可能な限りわかりやすく大別し、「吹かし白書」のようなものとして利用してもらうことにあります。
一応吹かす理由が複数ある
さて、では早速ですが、車やバイクのエンジンを吹かす理由として
「吹かさないとマズい状況」
「吹かすことで都合がよくなる状況」
「それらに該当しない状況」
と、恐縮ですが、勝手に大きく三つに整理させていただきました。
これらの項を通じ、吹かす人と「わかりあう」のか「ゆるさねぇ」のかをハッキリしていただければと思います。
吹かさないとマズい状況
基本的にこの項で紹介する内容である場合、ハッキリ言わせていただくと、指摘するのは少々かわいそうです。
今から説明しますが、もし「あいつもしかして…」と思った場合、少し考えを改めていただけると幸いです…!
エンジンが不調である
エンジンが不調である場合、勝手にエンジンが止まろうとすることがあります。
普段は最も低回転の部分で静かに回るのですが、不調な場合は少々吹かしてエンジンが止まらないようにする必要があるのです。
彼らは内心「頼むから家まで止まらないでくれ…!」と必死です。ここは穏便に見逃していただきたいと、私からもお願いいたします。
バイクは吹かし気味で発進する
バイクは車よりも、語弊を恐れず簡単にいうと「回さないとパワーが出ないエンジン」が使われております。
これにより、発進時に適切にエンジンを回さないとエンストしてしまうのです。
ベテランはこの具合を熟知しているため、極力回さず静かに発信できます。
しかし、初心者の方は「余計に回してうるさくしてしまいがち」なのです。
発信の時のブンブンがうるさいと思う方、彼らもワザとではないのです。
お気持ちは非常に分かります。ただ、ここはどうか、どうか暖かい目で見守っていただけないでしょうか…!
そもそも音が大きい車種である
まずは昔の車です。
昔の車は現代と違う騒音規制で管理されているため、音が大きいことがあります。
次に一部の高級外車です。
法の穴を掻い潜って、音がうるさくても合法になっています。
これらの場合、本人からすると「吹かしているというより、買った車がうるさい車種だった。」ということになります。
吹かすと都合のいい状況
先ほどのような「必須」ではなくて、「便利」程度の吹かす状況になります。
なので相手がTPOを弁えず、本当に迷惑だと思っている場合は、通報しても正当性があると考えます。
エンジンの暖気
車は運行前にエンジンを温めておくことで多くのメリットを享受できます。
中でも、「エンジンの保護」は極めて価値のある恩恵で、このような理由からエンジンの暖気で吹かす人も一定数存在します。
しかし、住宅地のど真ん中で早朝から蒸している場合は、明らかに迷惑行為です。警察に相談してよろしいかと思います。
ブリッピング
こちらは走行中に吹かす理由の一つになります。
CVT以外のトランスミッションを持つ車は、変速の際にブリッピングという「エンジンを吹かす」動作を行います。
マニュアル車や一部のオートマチック車は、この際の音が比較的大きいため、この際に吹かしていると思われているのかもしれません。
ブリッピング自体は確かに走行に必須の行為ではありませんが、同時にあれば非常に便利な行為です。
ただし、こちらは規制されるような行動ではないと考えます。
上記に当てはまらない状況
「必須」でもなければ「便利」でもない状況で吹かす場合です。
早速見ていきましょう。
吹かして遊んでいる
クズです。通報してください。地域を巻き込んで、できる限り多くの人で通報しましょう。
というのも、現状あなたという被害者が以上、「ヤツは迷惑に思う住民がいる場所で吹かして遊んでいる」ということを指します。
車、バイクの愛好家間でのヤツらへの認識は、最も近い表現として、癌があります。
彼らが野放しにされることで、車業界への風当たりが強くなります。
コールを切っている
いわゆる暴走族の方々です。
人の迷惑を顧みず、住宅地周辺でやる場合は確かにクズです。
しかし、ヤケに上手だな。。と思ったら、姿を確認していただきたい。もし「本物のコテコテの姿をした方々」だった場合、通報に関しても再考していただけないでしょうか。
今この瞬間、絶滅に向かう暴走族たち
彼らは全盛期から見ると、大幅にその数を減らしています。^1
この令和ではすでに、生物でいう絶滅危惧I類と野生絶滅の間を彷徨っているところだと考えます。
社会文化の変革による「侵略的外来種」
理由は色々考えられますが、やはり一番は「社会全体の価値観の変化」ではないでしょうか。
昔、ツッパリといった「ちょいワル」がかっこいいとされた時代があります。
現代では中性的なイケメンや無気力がかっこいいとされます。この思想が上記の文化を駆逐し、悪影響を与えていることは、参考文献を示すまでもないほどに自明です。
人を惹きつける魅力
ここで逆に、「彼らが現代ではモテないのに、なぜ昔の姿をするのか」を考えていただきたい。
そうです。
これは「暴走族文化に対し非常に強い愛があるから」に他なりません。
これだけの人を惹きつける魅力が、暴走族文化には、確かにあるということなのです。
一過性の流行として忘れ去ることは、非常に残念です。
希少な近代日本文化の保全
この問題は、ニホンオオカミやリョコウバト、ウシウマなどが絶滅するまでは何も考えられていなかったことと類似しています。
暴走族は大事な日本の文化の一つだと私は思います。そんな彼らを、少し応援してはいただけないでしょうか。
わたしたちにできること
法律に則った正義を振り翳すのは簡単です。
しかし、至極恐悦ながら、現行の日本国の法律は近代日本のカルチャーを軽視していると私は考えます。また、改正される動きも微粒子レベルでも存在しません。
孫の世代によりよい文化と未来を残すには
私たちの時代では、暴走族は完全に絶滅することはないでしょう。
しかし、ここから100年、200年と経ったとき、悲しむのは誰でしょうか?
もう一度真剣に、「他人ごと」ではなく「自分ごと」として、この問題に向き合うべきだと、私は進言させていただきます。
ポイント
セミはうるさいけれど、いなくなったらちょっぴり、さみしいね
^1 令和元年版 犯罪白書 第2編/第2章/第2節/3 https://hakusyo1.moj.go.jp/jp/66/nfm/n66_2_2_2_2_3.html
話が逸れてしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。
少しでも多くの方に、今回のテーマについて考えるキッカケになれば幸いです。