アライはすごい
「ヘルメットはアライがいい」
身内のバイク好きなおっちゃんとか硬派なバイク屋のおっちゃんとかに会ったことがある人であれば一回は聞いたことがあるフレーズ。Twitterとかでもよく言われているかも。
確かにアライは国内でも評価の高いメーカーだし、F1も含めた四輪のレースでも採用されているくらいの実力派メーカーで、そのすごさを語るには十分な実績がある。
それはわかるけど…
ただ、アライのヘルメットは基本的に高い。安いヘルメットとの価格差を見れば、アライを被ったことがない人は「それはわかるけど…高いし安いのも安全性の規格通ってればいいじゃん」となるのが自然。
アライは実績とか歴史的な話でも凄まじいメーカーなんだけど、その凄さは色々と語られる伝説よりも「実際に被ってマシンに乗った時にマジで凄いことを実感できる」というところにある。
外国製の安いヘルメットと比較
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そこで今回は、あえて外国製の安いフルフェイスヘルメットとアライのフラッグシップモデルを比較することでなぜ高いヘルメットが高いのか、国内のヘルメットのどこが優秀なのかを明確に解説していく。
もちろん被ったことがない人にとっては今回の記事も聞いた話程度にしかならないんだけど、できる限り想像できやすいようにアライのヘルメットの他との違いを書いていくから少しでも興味を盛ったら試着くらいはしてみてほしい。試着の時点でもその片鱗を味わうことができる。
日本人に合った形状
今風の書き方をすると、日本人に多い頭の形に合った形状をしている。
日本人は横長の頭をしている人が多いと言われているんだけど、それに対してヨーロッパ系の人は前後に長い人が多いって言われている。
もちろん例外は大量にいるから自分の頭がどっちよりなのかを自分で判断してほしいんだけど、なんとなく横の方がデカいかもとか、どっちもどっちだなって人は一回アライを被ってみてほしい。
X-14もF-17にもないフィット感
実は、SHOEIとかカブトのフラッグシップモデルのヘルメットも前後に長い形状をしているんだ。
対してアライは横長気味の内装になっている。このおかげで、日本人に多い頭の形に合うようになっていて異次元のフィット感を提供してくれる。
MotoGPとかSBKとかの世界を戦うライダーにヨーロッパとか外国の人が多いからほとんどのヘルメットメーカーは前後に長い構造にしていると思うんだけど、アライだけは横長気味な人でも被れるようにしてくれている。空力的にも横に長いと不利なはずなのに、だ。これって何気すごくない?
髪形が酷くならない
これ、上のメリットに続きでもあるんだけどアライのヘルメットが頭に合う人であれば髪形が他のヘルメットよりも崩れにくくなる。
髪形が崩れるのはヘルメットと頭の間で力がかかって髪がぶっ潰されるからなんだけど、自分の頭に適切にフィッティングされたアライのヘルメットは頭に無駄な力がかからないから、髪形が大きく潰れるということがなくなる。
あと、内装も激安ヘルメットと比べると空気の流れを考えられているものになるから、頭が蒸れて濡れた結果髪形が潰れるということも少なくできる。
圧と蒸れは禿を促進
よく、帽子とかヘルメットを被っていると禿げると言われているんだけど、これはガチっぽい。
ただ、この原因は圧によって毛根が死にやすくなるからで、アライのヘルメットであれば上手く分散されて圧がかかり辛くなっているから他のモノほどは禿げにくいはず。
禿げたくない人はアライを買おう。
高速域でも全くブレない
RX-7Xは高速道路を走っていようが異様なほど全くブレない。
これに関しては各メーカーのフラッグシップモデルも同じかそれ以上の性能を持っているんだけど、安いヘルメットはこのブレが非常に大きい。
ブレると運転にも集中できないわ疲れるわで不快。安いヘルメットしか使っていないときだとそれが当たり前だから我慢してるんだけど、一度RX-7Xを使えば快適な別の世界の扉を開けることができる。
ただ、その圧倒的安定感で体感速度も落ちるからスピードの出しすぎには注意が必要だ。
250ccでも十分体感可能
たまに、ヘルメットの空力なんて大排気量じゃないと体感できないって言っている人がいるんだけど、これは嘘。
50km/hも出せば安いヘルメットとは大きく変わってくる。
今安いヘルメットを被っている人は60km/hとか出しているときに風で押される感覚があると思うんだけど、それがかなり軽減されると想像するといいかも。
サーキットに行くだけなら過剰性能
このヘルメット、ガチでいいんだけど正直サーキットにちょっと行くだけなら過剰性能で、もっと安いものでMFJ認証を取っているものを使えば全く問題ない。
こっちの記事でMFJ認証を取得しているヘルメットをまとめたから、自分のお財布事情に合ったヘルメットを探してみよう。
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首が疲れない
これ、空力と単純に軽いっていうのが理由だと思うんだけど、安いヘルメットに比べて明らかに首の疲労感が違う。
この前TVか何かで偶然見た情報だから宛てにはならないかもしれないけど、首の後ろの部分に負荷がかかっていると頭が痛くなるらしいから、ヘルメットでそこまで締め付けられていないのに頭が痛いって人は一度空力がしっかりしていて首が疲れないヘルメットを検討してみよう。
おすすめはクリアシールド
ファッションヘルメットであればミラーでもなんでもいいんだけど、ガチで走るためのヘルメットはクリアかライトスモーク辺りが非常にオススメ。
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トラディショナルな趣
他のメーカーのフラッグシップモデルが今風な空力全振りデザインになっていく中、アライだけは従来の丸みを帯びた形状にしている。
アライ自体は衝撃を逃がすためにこの形状にしてるって言ってるんだけど、他のフラッグシップモデルと比べてそれが活きるほどハードなコケ方をすることは多分一生ない。
だから多くの人にとって大事なのはデザインになる。このアライのヘルメットのデザインは好き嫌いがわかれるところではあるんだけど、80~90年代のレーサーブームが好きな人であればRX-7Xが唯一の最高の選択肢になるだろう。
基本的には丸い感じの渋めなデザインなRX-7Xが追加パーツのリアスポイラーをつけることによって現代的なかっこよさまで獲得できる。
渋い、クール、かわいい、機能的。こんなヘルメットが他にあるだろうか、いやない。
国内で唯一買えるホモロゲーションモデル
MotoGPとかスーパーバイク世界選手権とかのFIMが絡んでいるレースに出るには、FIMのホモロゲーション認証のFRHPhe-01というタグがいるんだけど、日本でこれがついたヘルメットを一般人が手に入れるには、アライのRX-7X FIM Racingを買うしかない。(他のメーカーのホモロゲーションモデルは非売品)
もちろんそんなレースに出るわけではないんだけど、バイクでもホモロゲーションモデルがカッコいいようにヘルメットもホモロゲーションモデルというだけでテンションが上がってくる。
アライというネーミング
これも地味ながら大きないいところ。
謎の海外メーカー(詳しい人が見れば謎じゃないとしても)の謎のヘルメットを被っているよりも、あのアライのフラッグシップモデルを被っているという方がヘルメットの話に花が咲きやすい。
それにアライであれば四輪の人でも知っていることが多いから、アライを被っているだけで「モータースポーツ好きですよ、楽しくお話できますよ」というアピールにもなる。ミーハー感が少ないのもいいところ。
どうせならサーキットも行こう
そうはいっても、折角RX-7Xを買ったなら一度はサーキットも走ってみよう。やはりこのヘルメットの本領は高速道路の制限速度の先にあるから、最大限体感するにはサーキットに行くしかない。
走行会とかを利用すると意外と今ある装備でも行けたりするから、情報をチェックしてみよう。
フリー走行とかでガッツリ走りたい人はツナギが必要になる。ぜひこっちの記事を参照してみてほしい。
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アライはいいぞ~
俺は別にアライの回しでもないんだけど、ここまでアライを好きになったのはアライのヘルメットを実際使って感動したから。
これまで2万円以下のヘルメットを使っていたのもあって、アライのヘルメットは別の世界を見せてくれた。余裕めのサイズにすればツーリングもこれまでより楽しいし、余計なストレスもなくなって走りに集中できる。
この記事を見た人は今度バイク用品店に行く機会があればぜひ一度手に取ってみてほしい。
フィッティングサービスは活用しよう
最後になるんだけど買うとなったらフィッティングサービスをしてくれているお店で買おう。
フィッティングは無料のサービス。そもそもSがいいのかMがいいのかとかも見てくれるし、フィッティング中に店員さんと色々と話す中で新しい発見もあるかもしれないから、どうせならしてもらった方がいい。