春に「セルが回らない」をやらないために

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寒くなると乗る回数が減る。そのうち一ヶ月空いて、気づいたら三ヶ月空いてる。
で、暖かくなってきたので久しぶりに乗ろうとすると、セルが「キュ…」で終わる。よくある。
冬に置いておくこと自体は問題ない。問題は、置き方によって春の状態が全然違うことだ。やっておくことは多くないので、乗らないと決めた日に一回だけやればいい。
先に順番を書いておくと、バッテリー、ガソリン、タイヤ、チェーン、カバー。効く順に並べてある。
バッテリーが最優先

春に動かないやつの大半はこれになる。
バッテリーは使わなくても自然に放電していく。しかも寒いと性能が落ちるので、冬は条件が二重に悪い。そのうえバイクは、エンジンを切っていても時計やECUがわずかに電気を食い続けてる車種がある。
放置して上がると厄介なのは、一度上がったバッテリーは充電しても元の性能に戻らないということだ。単に充電すれば済む話にならない。
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やり方は三つある。
充電器を繋ぎっぱなしにする。満充電を維持してくれるタイプの充電器なら、これが一番楽で確実。コンセントが届く場所に置けるならこれでいい。
マイナス端子を外す。電気を食われるのを止められる。自然放電までは止まらないので、長い期間なら途中で一回充電したい。
バッテリーごと外して室内に置く。寒さからも逃げられるので、条件としては一番いい。ただ外す手間がある。
どれもやらないという選択もあるにはあるけど、その場合は春に交換する前提でいたほうがいい。
ガソリンは満タンにしておく

これは直感と逆かもしれない。減らしておいたほうが良さそうに思えるけど、逆になる。
タンクの中に空間があると、そこの空気が温度差で結露する。水が溜まって、鉄のタンクなら錆びる。錆びた粒がキャブやインジェクターへ行くと面倒なことになる。
満タンにして空気の居場所を減らすのが基本になる。
ガソリン自体も長期間で劣化するので、半年以上置くなら燃料安定剤を入れる手もある。数ヶ月なら満タンだけでいいと思う。
タイヤは空気を高めに、できれば浮かせる

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同じ場所に置きっぱなしだと、接地してる部分だけが潰れたままになる。フラットスポットというやつで、春に走り出すとゴツゴツする。
対策は二つ。
空気圧を高めに入れておく。指定より少し高めにしておくと、潰れにくくなる。春に乗る前に指定値へ戻すのを忘れないこと。
メンテナンススタンドで浮かせる。リアだけでも浮けば効果がある。ここまでやれば確実。
あと、月に一回でも車体を少し動かして接地面を変えるだけで、だいぶ違う。
チェーンは洗ってから注油して置く

汚れたまま数ヶ月置くと、汚れが固まる。しかも湿気で錆びる。
洗って、注油して、そのまま置く。乗らない期間こそ油膜が要る。ここをやるかやらないかで、春のチェーンの状態が変わる。
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洗車についても、冬に入る前に一回やっておくと楽になる。特に海沿いを走った後の塩は、放置すると効き続ける。
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カバーは「かけたほうがいい」とは限らない

屋外ならカバーは要る。紫外線と雨で樹脂とゴムが傷む。
ただし濡れたままカバーをかけるのが一番まずい。水分が閉じ込められて、湿気の溜まったビニール袋の中にバイクを入れてるのと同じことになる。錆びる場所が増える。
乾いてからかける。通気のあるカバーを選ぶ。晴れた日にたまに外して風を通す。この三つでかなり違う。
屋内やガレージなら、カバーは埃除け程度でいい。
やらなくていいこと

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ついでに書いておくと、冬の間に時々エンジンをかけるのは、実はあんまり良くない。
短時間だけかけて切ると、エンジン内部に結露が残ったまま温まりきらずに終わる。マフラーの中にも水が溜まる。バッテリーもセルで使った分を充電しきれない。
やるなら、ちゃんと走って全体が温まるまで乗る。それができないなら、いっそかけないで上の対策をしておくほうがいい。
中途半端が一番悪いというのは、この記事の全部に共通してる気がする。
春に最初にやること
置き方の話を書いたので、戻し方も一行だけ。
空気圧を指定値に戻す。バッテリーの端子を戻して電圧を見る。チェーンの張りと油膜を見る。ブレーキを握って効きを確認して、そこからゆっくり走り出す。
冬眠明けの一発目は、タイヤも冷えてるしゴムも固い。その日は攻めない。これだけ守れば大丈夫だと思う。
