素足で履いた日から始まる

夏にスリッパを素足で履く。数日後、明らかに臭う。
洗おうとして裏を見ると「洗濯不可」。詰んだ、と思う場面になる。
先に構造を書くと、臭いの原因は足そのものじゃない。足から出た汗と皮脂を、スリッパの中の雑菌が分解して、その代謝物が臭う。だから対策は菌を減らすことと、乾かすことになる。
これが分かると、洗えないスリッパでも手がある。
洗えるなら洗う
まず確認。タグに洗濯表示があるなら、それが一番早い。
中性洗剤で押し洗い。もみ洗いすると中材が崩れる。
すすぎを念入りに。洗剤が残ると、それ自体が汚れになって菌の餌になる。
陰干しで完全に乾かす。生乾きだと逆効果になる。中まで乾くのに1〜2日かかると思っておいたほうがいい。
洗えないタイプの対処

ここが本題になる。
消毒用アルコールを吹く
一番手っ取り早くて、一番効く。
菌そのものを減らせる。スプレーボトルに入れて、内側にまんべんなく吹く。そのあと完全に乾かす。
素材によっては変色するので、目立たない場所で試してから全体にかける。
重曹を撒いて一晩置く
重曹は臭いの元になる酸性の物質を中和する。
粉のまま内側に撒いて、一晩。翌朝に掃除機で吸うか、逆さにして振り落とす。
湿気も吸うので、乾燥にも効く。
天日と風
紫外線に殺菌作用がある。風通しのいい場所で干す。
ただし直射日光は素材を傷めるので、合皮やビニールは陰干しにする。ゴムや接着剤が劣化する。
冷凍する
袋に入れて冷凍庫で一晩。菌の活動を止める方法になる。
即効性はあるが、根本的には減らないので繰り返しが要る。あと家族がいる家では抵抗があると思う。
そもそも臭わせない履き方

元の下書きにあった観点がこれで、実はここが一番効く。
素足で履かない。靴下を挟むだけで、汗と皮脂がスリッパに移る量が激減する。夏でもこれが効く。
2足を交互に使う。一日履いたら、翌日は休ませる。乾く時間を作る。靴と同じ理屈になる。
脱いだら裏返す、または立てかける。床に伏せたまま置くと中が乾かない。
玄関マットや床の汚れも移る。スリッパだけ洗っても、床が汚れていれば戻る。
買い替えのタイミングを決めておく。布製で毎日履くなら、半年から1年で交換したほうが安い。臭いが取れなくなってから捨てるより、決めて替えるほうが気分がいい。
素材で難易度が変わる

| 素材 | 臭いにくさ | 手入れ |
|---|---|---|
| 綿・麻(洗える) | 中 | 洗濯機でいける。乾きも早い |
| ポリエステル | 中 | 洗えるものが多い |
| ボア・フリース | 低い(溜め込む) | 洗えるが乾きにくい |
| 合皮・ビニール | 高い(汗を吸わない) | 拭くだけ。ただし蒸れる |
| い草 | 高い | 洗えない。乾燥と換気で保つ |
汗を吸う素材は臭いやすいが乾かせる。吸わない素材は臭いにくいが蒸れる。どちらかを選ぶことになる。
来客用と自分用を分けるなら、自分用は洗える素材にしておくと後が楽になる。
足のほうを疑う場合

スリッパを替えてもすぐ臭うなら、足側の問題かもしれない。
足を洗うとき、指の間を洗う。ここが一番残る。
同じ靴を毎日履かない。靴が原因で足の菌が増えていることがある。
それでも改善しないなら皮膚科。水虫は自分では判断しにくいし、市販薬で悪化することもある。
臭いの記事は、たいてい「掃除」の話で終わるけど、繰り返すなら発生源のほうを見たほうが早い。排水溝の記事でも同じことを書いた。
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一番効くのは靴下
まとめると、対策の順番はこうなる。
1. 靴下を履く(無料・今日から・一番効く)
2. 2足を交互に、脱いだら裏返す(無料)
3. アルコールを吹く(数百円)
4. 重曹を撒く(数百円)
5. 買い替える
上の2つが無料で、効果が一番大きい。臭ってから消す方法を探すより、溜めない履き方に変えるほうが早い。
