納車前に10万円の判断を迫られる

「新車のうちにやったほうがいいですよ」と言われる。10〜20万円。
断ると「後からだと下地処理が要るので割高になります」と言われる。それも事実なので、余計に判断しにくい。
先に立場を書くと、必要かどうかは「何年乗るか」と「どこに停めるか」で決まる。やる/やらないの二択じゃなく、何をどこでやるかの話になる。
コーティングが実際にやっていること

期待と実態がずれやすいので先に整理する。
やってくれること
- 汚れが落ちやすくなる(洗車が楽になる)
- 水を弾く/流す
- 紫外線と酸性雨から塗装を守る
- 艶が出る
やってくれないこと
- 傷が付かなくなるわけじゃない。洗車傷は減るが、飛び石や擦り傷は防げない
- 洗車が不要になるわけじゃない。むしろ定期的な洗車が前提になる
- 永久に持つわけじゃない
一番誤解されるのが最後で、コーティングは消耗する。
種類と持続期間

大きく3つある。
| 種類 | 持続の目安 | 価格帯 |
|---|---|---|
| ポリマー系 | 3〜6ヶ月 | 数千〜数万円 |
| ガラス系 | 1〜3年 | 5〜15万円 |
| ガラス被膜 | 3〜5年 | 10〜25万円 |
メンテナンスの有無で大きく変わる。「5年保証」とあっても、年1回の点検とメンテナンス施工が条件になっていることが多い。その費用は別途かかる。
保証の条件を先に読む。ここを確認しないと、実質的な総額が見えない。
やったほうがいい条件

5年以上乗る。期間が長いほど、塗装を守る意味が出る。
屋外保管で、屋根がない。紫外線と雨に晒され続ける。ここが一番効く。
濃色車(黒、濃紺、赤)。洗車傷と水垢が目立つ。艶の差もはっきり出る。
洗車が好きじゃない。汚れが落ちやすくなるので、手間が減る。
リセールを重視する。査定で外装は見られる。ただしコーティング代がそのまま査定額に乗るわけじゃない。
やらなくていい条件
3年以内に乗り換える。残価設定ローンやリースなら、そもそも自分の資産じゃない。
屋根付き駐車場。紫外線と雨のダメージが大きく減る。
淡色車(白、シルバー)。傷も水垢も目立ちにくい。
自分で洗車する習慣がある。市販のコーティング剤を年数回塗るだけで、かなりの部分をカバーできる。
ディーラーでやる必要はない

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ここが判断のポイントになる。
ディーラーのコーティングは、外注であることが多い。専門業者が施工していて、ディーラーはマージンを取る。
つまり同じ施工を、専門店で直接頼めば安くなることがある。
専門店のメリット
- 価格が明確で、比較できる
- 施工内容と保証条件を直接聞ける
- 下地処理の丁寧さで選べる
ディーラーのメリット
- 納車時に完了している(手間がゼロ)
- 支払いをローンに含められる
- 窓口が一本化される
「後からだと割高」は本当か。新車は塗装が綺麗なので下地処理が少なくて済む、というのは事実になる。ただし納車直後に専門店へ持ち込めば、条件はほぼ同じになる。数週間の差で下地が荒れることはない。
自分でやる選択肢

市販のガラス系コーティング剤は数千円で買える。持続は数ヶ月だが、繰り返し塗れる。
手間はかかる。ただし洗車と一緒にやれば、追加の作業は30分程度になる。
5年で考えると、10万円の施工か、年2回×5年の市販品(1〜2万円)か、という比較になる。手間を金で買うかどうかの判断そのものだ。
決め方
3つ答えれば決まる。
1. 何年乗るか。 3年以内ならやらなくていい
2. 屋根はあるか。 あるなら優先度が下がる
3. 自分で洗車するか。 するなら市販品で足りることが多い
そのうえでやると決めたなら、ディーラーと専門店の見積もりを比べる。納車を数週間待てるなら、比べる時間は取れる。
見積もりで固まらないために
ディーラーオプション全般に言えることを別に書いた。
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その場で決めない。持ち帰って、条件を書き出して、比較する。
10万円は、洗車道具を一式揃えて5年分の消耗品を買っても余る額になる。どちらが自分に合うかは、上の3つで決まる。
