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【ハイサイド】上に飛ばされる原因と、起きる5つの条件【上手いほど食らう】

滑ったのに、なぜ上に飛ぶのか

走行シーン
画像:Elias manganelli/CC BY 4.0(Wikimedia Commons)

転倒の動画を見てると、二種類あることに気づく。

一つは、滑って倒れてバイクと一緒に路面を流れていくやつ。もう一つは、滑ったはずなのに次の瞬間ライダーだけが上に打ち上げられるやつ。

後者がハイサイドだ。見てるだけで痛いし、実際いちばん怪我をする転び方になる。

なんで滑ったのに上に行くのか。ここが分かってないと、対処のしようがない。

ローサイドとハイサイドの違い

先に対になるほうを片付ける。

ローサイドは、タイヤのグリップが抜けたまま戻ってこない転び方。倒れ込んだ側、つまり内側へそのまま落ちる。バイクも一緒に滑っていく。

ハイサイドは逆で、一度抜けたグリップが急に戻ることで起きる。

戻ってくるのが問題

走行シーン
画像:blmcalifornia/Public domain(Wikimedia Commons)
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順を追うとこうなる。

バンクしてる状態でリアタイヤが滑り出す。車体は進行方向に対して斜めを向く。ここまではローサイドと同じ入口だ。

問題はここから先で、滑ってるタイヤが急に食いつく。

滑ってる間、車体は倒れながら横へずれていってる。そこにグリップが突然戻ると、タイヤは路面に固定されて、車体の下側だけが止まる。上側は倒れ込む勢いを持ったまま残ってる。

てこの原理で、車体は起き上がる方向へ一気に跳ね返る。倒れてた分を、バネが戻るみたいに反対側へ吐き出す。

このとき車体はまだ低い位置にいるけど、乗ってる人間は重心が高い。車体が起き上がる速度に人間がついていけず、そのまま外側へ放り出される。これがハイサイドの中身になる。

だからハイサイドは「滑ったこと」で起きてるんじゃない。滑ったあとに戻ったことで起きてる。

起きやすい条件

リアタイヤ
画像:gp/CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons)

原因が「グリップの急な回復」なので、そこから逆算できる。

滑ったあとにアクセルを戻す。一番多いパターンになる。リアが滑って驚いてスロットルを閉じると、駆動が抜けてタイヤの回転が落ちる。落ちた瞬間に路面と噛む。噛んだ瞬間に跳ねる。

とっさに戻すのは反射なので、これを知らないと避けようがない。

冷えたタイヤで開ける。温まってないタイヤは滑り出しが唐突で、しかも一度滑ってから食いつくまでの落差が大きい。ウォームアップの話がここに繋がる。

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滑りやすい面から普通の路面へ抜ける。マンホール、白線、砂、濡れた路面。滑る面の上でリアが流れて、そのまま乾いたアスファルトへ乗った瞬間に食う。路面が変わる場所そのものが引き金になる。

パワーのあるバイクでバンク中に開ける。単純に、リアを滑らせる力が強いほど起きやすい。

リアブレーキのロックを解放する。バンク中にリアをロックさせて、慌てて離すのも同じ形になる。止まってたタイヤが急に回り出して噛む。

共通してるのは全部「急に」の部分だ。滑ること自体より、状態が切り替わる速さが問題になってる。

対処法は正直、難しい

走行シーン
画像:Winzling racing/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)
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こう書きたくないんだけど、起きてしまった後にどうにかする方法は、あんまり無い。

一応、教科書的には滑り出してもスロットルを急に戻さないが正解になる。駆動をかけたまま流し続ければ、グリップが戻るときの落差が小さくなる。プロがドリフト状態を維持できるのはこれをやってるからだ。

ただ、リアが流れた瞬間に手を戻さないというのは、反射に逆らう動作になる。「知ってればできる」類の話じゃない。

だから現実的な結論はこっちになる。起きてから対処するんじゃなく、起きる条件に入らない。

  • 一周目や走り出しでバンク中にアクセルを大きく開けない
  • 濡れてる日はマンホールと白線を寝かせたまま踏まない
  • 路面が変わる場所ではバンク角を減らす
  • 冷えたタイヤで「いつもの感覚」を使わない

地味なんだけど、原因が「急な変化」である以上、変化を作らないのが唯一の対策になる。

サーキットで練習しろ、が結論になってしまう

レース車両
画像:David.RXR23/CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

公道でこれを学習するのは無理がある。滑ったときにどうなるか、どこから戻ってくるかは、身体で覚えるしかない部分がある。

そして滑らせて覚える場所は、転んでも死なない場所じゃないと成立しない。ここはもう、そういう話になる。

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ハイサイドは、上手い人ほど食らうという特徴もある。バンクさせてアクセルを開けられる人じゃないと、そもそも成立しないからだ。

自分がその領域に入りつつあると感じたら、そのタイミングで一回サーキットへ行っておいたほうがいい。

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