ネジ1本のために工具箱を買う気にならない
電池カバーを開けたい。組み立て家具のネジを締めたい。眼鏡のツルが緩んだ。
ネジ1本なんだけど、ドライバーが無い。買いに行くほどでもない。
代用でいけるかどうかは、ネジ頭の形とサイズで決まる。順番に見ていく。
プラスネジ

一番多いやつ。そして一番なめやすい。
ハサミの片刃。先端をネジ溝に当てて回す。手を切らないよう、刃の背を持つ。小さいネジ向け。
ピンセット。先を閉じて溝に差し込む。精密機器の小さいネジに向いてる。
マイナスドライバー。プラスの溝の対角線に沿って入れれば回ることがある。ただし片側だけに力がかかるので、なめやすい。
爪切りのヤスリ部分。小さいプラスなら意外といける。
正直、プラスネジは代用に向いてない。溝の中心が凹んでいる構造なので、平たいものだと点でしか当たらない。硬いネジだと確実になめる。
マイナスネジ
こっちは代用しやすい。平たくて硬いものなら大抵いける。
硬貨。10円玉が使いやすい。大きめのマイナスネジに強い。
バターナイフ、スプーンの柄。
定規(金属製)。
クレジットカード。プラスチックなので力は入らないが、緩んでいるだけなら回る。
マイナスは溝が単純な一本線なので、厚みと幅が合えばそれで足りる。
六角穴(ヘックス)
家具に多いやつ。
六角レンチが無いなら、代用は難しい。丸いものを入れても空回りする。
やるなら同じサイズの六角ボルトの頭を差し込む方法があるが、都合よくあることは少ない。
家具についてくる六角レンチは捨てずに取っておいたほうがいい。
眼鏡のネジ
これは専用が要る。極端に小さい。
代用でいけるのは、先の細いピンセットか、爪楊枝を削って先を平らにしたものくらい。
ただし眼鏡のネジは、なめると交換が面倒になる。100円ショップに精密ドライバーのセットがあるので、そっちを買ったほうが結果的に安い。
なめてしまったとき

代用でやるとこれが起きる。回復方法を書いておく。
輪ゴムを1枚かませる。ネジ頭と工具の間に輪ゴムを挟んで押し当てると、摩擦が増えて食いつく。これが一番効く。
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溝を深く切る。金ノコやカッターでマイナス溝を作って、マイナスドライバーで回す。
ネジザウルスのようなペンチで頭を掴む。頭が出ているネジなら有効。
やってはいけないこと

インパクトドライバーのビットを手で回す。ビットは短くて持ちにくい。力が入らないうえ、滑ると手を切る。
ナイフの刃先を使う。刃が折れる。折れた破片が飛ぶ。これは本当に危ない。
電動工具でいきなり回す。トルクが強すぎて、代用どころか本物のドライバーでもなめる。
力任せに押し込む。ネジが硬いときは、押す力7割・回す力3割が基本。押しが足りないと必ずなめる。
硬くて回らないとき
そもそも回らないなら、道具の問題じゃない。
ネジを軽く叩く。衝撃で固着が緩む。
潤滑剤を挿す。時間を置いてから回す。
逆に一度締める方向へ動かす。固着が剥がれることがある。
機械の整備でも同じで、なめたネジの回復は本体の修理より面倒になることが多い。
結論
マイナスなら代用でいい。プラスと六角は買ったほうが早い。
100円ショップの精密ドライバーセットは、たぶんこの記事を読む時間より安い。一度買えば次から悩まなくて済む。
代用が正しいのは「今この瞬間に必要で、店が開いていない」ときだけだと思う。
