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【アクスルシャフト】クロモリに替えても大半は体感できない【金の使い所】

数万円で「別のバイクになる」と言われるパーツ

ホイールまわり
画像:_morgado/CC BY 2.0(Wikimedia Commons)

アクスルシャフトは、ホイールの中心を貫いて車体に留めてる棒だ。地味も地味で、普段は見えない。

これをクロモリ製に替えると、ハンドリングが変わると言われてる。値段は数万円。

で、こういうのは眉に唾を付けて聞くことにしてる。「変わった」と言う人が金を払った人しかいない類のパーツだからだ。

ということで、何が起きてるはずなのかを構造から見ていく。

クロモリは「軽い金属」じゃない

アクスルナット
画像:ScuderiaAssindia/CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons)
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まず誤解を潰しておく。

クロモリはクロムモリブデン鋼で、鉄の合金になる。アルミやチタンみたいに、密度そのものが軽い素材じゃない。

比重は普通の鋼とほぼ同じ。つまり同じ形で作れば重さもほぼ同じになる。

じゃあ何が違うかというと、強度が高い。同じ強度を確保するのに、より細く、より薄くできる。だから設計を変えれば軽くできるのであって、素材を替えただけでは軽くならない。

自転車のフレームでクロモリが好まれるのも同じ理屈だ。

純正が何でできてるかで話が変わる

ホイールまわり
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ここが一番大事なところになる。

純正のアクスルシャフトは、中空のスチールであることが多い。中が空洞になってて、軽さと剛性を両立させてある。

そこにクロモリの中実(中身が詰まった)シャフトを入れると、剛性は上がるが重くなることがある。逆に、純正が中実スチールで、社外がクロモリの中空なら軽くなる。

つまり「クロモリだから良い」じゃなく、純正が何で、社外が何なのかを比べないと意味がない。製品ページに重量が書いてあるなら、まずそこを見る。

変わるとしたら剛性

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体感の話が出るとすれば、たぶんこっちになる。

アクスルシャフトは、ブレーキング時にフロントフォークの左右を繋いで支えてる部品でもある。ここがしなると、左右のフォークがバラバラに動く。

剛性が上がると、フォークの動きが揃う。強くブレーキを掛けたときの安定感や、倒し込んだときの正確さとして出る、という理屈になる。

ただしここには裏がある。剛性は高ければ高いほど良いわけじゃない。

車体はある程度しなることで、路面からの入力を逃がしてる。全部を硬めると、逃げ場がなくなって挙動が唐突になることがある。レース車両でわざとしなりを残すのはこのためだ。

で、効くのか

ホイールまわり
画像:Thesupermat/CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons)

正直に書くと、大半のライダーには分からない。

理由は単純で、アクスルシャフトの剛性が問題になるのは、フォークがしなるほど強くブレーキを掛けたときになる。街乗りとツーリングの範囲だと、そこまで入力が入らない。

先に効く場所が他にいくらでもある。

  • タイヤの銘柄と空気圧
  • フォークオイルの番手と油面
  • サスペンションのプリロードと減衰
  • そもそもタイヤが温まってるか

同じ数万円なら、タイヤを一本良いものにしたほうが体感は確実に大きい。

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全否定はしない。理由がある人はいる。

サーキットで詰めてる人。上に書いた「フォークがしなるほどの入力」が実際に入る。そして他の項目を既に詰め終わってる段階なら、次に触る場所として順番が来る。

純正が錆びてる、傷んでる人。交換が必要なら、そのタイミングで素材を選ぶのは合理的だ。

車体を作り込むのが楽しい人。これが一番正直な理由だと思う。効果の大小と、いじる楽しさは別の話になる。俺はこれを否定する気は全くない。

判断の順番

ホイールまわり
画像:Hu Nhu/CC0(Wikimedia Commons)
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まとめると、こうなる。

1. 純正と社外の重量と中空/中実を比べる。ここが書いてない製品は保留していい

2. タイヤとサスを先に触ったか確認する。効きの順番はほぼ確実にそっちが上

3. サーキットで詰めてるかどうか。街乗りメインなら、体感を期待して買うのはおすすめしない

そのうえで買うなら、効果で買うんじゃなく、その部品が欲しいから買うと割り切ったほうがいい。そう思って買った人は満足してるし、効果を期待して買った人は「よく分からん」で終わってる印象がある。

カスタムの向き合い方としては、そっちのほうが健全だと思う。

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